レーザー彫刻機の選び方|SCULPFUN E1・E1 Proで木材・金属・アクリルをDIYする完全ガイド
初心者から小規模事業者まで。密閉型デュアルレーザー彫刻機「E1シリーズ」の違いと選び方を、仕様データにもとづいて整理しました。

「自宅やアトリエで、木材にも金属にもきれいに刻印できるレーザー彫刻機がほしい」——ハンドメイド作家やスモールビジネスのオーナーから、そんな声をよく耳にします。デスクトップレーザー加工機は年々身近になり、日本でもクリエイターや小規模事業者が自宅・工房で本格的なものづくりを楽しむ時代になりました。
とはいえ「初心者向けレーザー彫刻機はどれを選べばいいのか」「木材・金属・アクリル対応の小型レーザーカッターに違いはあるのか」など、購入前に迷うポイントは多いはずです。この記事では、SCULPFUN(スカルプファン)が展開する密閉型デュアルレーザー彫刻機「E1」シリーズを例に、モデルごとの特徴・対応素材・選び方をわかりやすく整理します。
なぜ今、デスクトップレーザー加工機が選ばれているのか
レーザー彫刻機は、かつては工房や工場だけの設備でした。しかし近年は、コンパクトなデスクトップタイプが登場し、自宅で使えるレーザー加工機として個人クリエイターにも広がっています。
日本の主な活用シーンとしては、次のようなケースが挙げられます。
- ハンドメイド作家が、木製アクセサリーや革小物に自分のロゴ・名入れを刻印する
- 雑貨店・カフェなどの小規模事業者が、オリジナルグッズやノベルティを制作する
- DIY・ものづくりが好きなメイカーが、木工やアクリル工作の幅を広げる
- ネットショップ運営者が、注文ごとのパーソナライズ商品(名入れギフトなど)に対応する
一方で「煙やニオイが気になる」「小さな子どもやペットがいる家で安全に使えるか不安」という声も少なくありません。だからこそ、密閉型でクラス1のレーザー安全基準に対応した機種は、自宅利用のハードルを下げる重要な選択肢になります。
SCULPFUN E1シリーズとは
SCULPFUN E1シリーズは、完全密閉型のボディを採用したデスクトップレーザー彫刻機です。本体が金属フレームで覆われているため、レーザー光や煙、動作音が外部に漏れにくく、屋内での使用に配慮した設計になっています。保護カバーを開けると自動的にレーザー照射が停止する安全ロック機構や、非常停止スイッチも搭載されており、初めてレーザー機器を扱う方でも安心して使い始められます。
ラインナップは、ダイオードレーザーの出力によって「E1(12W)」と「E1 Pro(21W)」の2グレードに分かれ、さらにそれぞれに3W赤外線レーザーを追加した「デュアルレーザーモデル」が用意されています。
こんな人に向いています:
- これからレーザー彫刻機を始めたい初心者の方
- 木材・レザー・アクリルを中心に制作するハンドメイド作家
- 金属アクセサリーやジュエリーへの刻印まで対応したいクリエイター
- 自宅やシェア工房など、屋内スペースでの使用を考えている小規模事業者
E1シリーズ 6つの主な特長

デュアルレーザーで350種以上の素材に対応
12W/21Wダイオードレーザーに3W赤外線レーザーを組み合わせることで、木材やレザーから金属・貴金属まで、幅広い素材を1台でカバーできます。
CoreXY構造による滑らかな高速動作
CoreXYモーションシステムを採用し、最高600mm/sという高速動作でも振動やブレを抑えた滑らかな彫刻・切断を実現します。
内蔵HDカメラでスマートな彫刻
HDカメラを内蔵し、素材の位置合わせやデザインのプレビューをより直感的に。バッチ彫刻や複数個所への配置作業も効率化できます。
400×320mmのゆとりある密閉ワークスペース
十分な作業エリアを確保しながら完全密閉構造を維持。大きめの板材やまとまった数の作品づくりにも対応しやすいサイズです。
クラス1安全基準で日常使いも安心
完全密閉ボディがレーザー光や煙の漏れを抑え、クラス1の安全基準に対応。自宅やご家族のいる空間でも日常的に使いやすい設計です。
豊富な拡張アクセサリーに対応
ロータリーローラー、空気清浄機、マシンライザーなど各種オプションアクセサリーに対応し、用途や作業環境に合わせて機能を拡張できます。
新旧モデル徹底比較:E1 12W/E1 12W+IR/E1 Pro 21W/E1 Pro 21W+IR
E1シリーズを検討する際に、多くの方が悩むのが「どのモデルを選ぶか」です。ここでは4つの構成を、切断能力・彫刻精度・対応素材・使用シーン・コストパフォーマンスの観点から整理します。
比較表:主な仕様の違い
| 項目 | E1(12Wダイオード) | E1 Dual(12W+3W赤外線) | E1 Pro(21Wダイオード) | E1 Pro Dual(21W+3W赤外線) |
|---|---|---|---|---|
| レーザー波長 | 455nmダイオード | 455nm+1064nm赤外線 | 455nmダイオード | 455nm+1064nm赤外線 |
| レーザースポット精度 | 0.04×0.06mm | ダイオード 0.04×0.06mm/IR 0.03×0.03mm | 0.06×0.08mm | ダイオード 0.06×0.08mm/IR 0.03×0.03mm |
| 切断の目安(木材) | 1回のパスで約8mm厚まで | 同左(ダイオード側) | 1回のパスで約12mm厚まで | 同左(ダイオード側) |
| 最大彫刻速度 | 600mm/s | 600mm/s | 600mm/s | 600mm/s |
| 金属・貴金属への刻印 | コーティング金属のみ対応 | ステンレス・アルミ・金銀・プラチナ等に対応 | コーティング金属のみ対応 | ステンレス・アルミ・金銀・プラチナ等に対応 |
| 作業エリア | 400×320mm | 400×320mm | 400×320mm | 400×320mm |
| おすすめの使用シーン | 木材・レザー中心の趣味制作 | 木材+金属小物までカバーしたい方 | 厚みのある木材の切断が多い方 | 高速・高出力+金属対応を両立したい事業者 |
切断能力については、E1(12W)が厚さ約8mmの木材を1回のパスで切断できるのに対し、E1 Pro(21W)は約12mm厚まで1回のパスで切断可能です。板材を使った作品や、厚みのある木工プロジェクトが多い方はE1 Proの出力が作業効率に直結します。
彫刻精度では、E1(12W)のレーザースポットのほうがわずかに小さく(0.04×0.06mm)、細密な線画やロゴの彫刻において有利です。E1 Pro(21W)はスポットがやや大きい(0.06×0.08mm)分、出力の高さを活かした深彫りや高速切断に強みがあります。どちらも赤外線レーザーのスポット精度は0.03×0.03mmで共通しており、金属やジュエリーへの精密刻印には差がありません。
対応素材は、ダイオードレーザーのみのモデルでは木材・MDF・竹・レザー・濃色または不透明アクリル・石材・セラミック・ガラス・コーティング金属などが中心です。3W赤外線レーザーを追加したデュアルモデルでは、これに加えてステンレス鋼・アルミニウム・銀・金・プラチナ・プラスチック・アクリルなど、金属やジュエリー系の素材への精密彫刻が可能になります。金属・貴金属アクセサリーの制作を視野に入れているなら、デュアルレーザーモデルを選ぶ価値は大きいでしょう。
使用シーンとしては、木材やレザー中心の趣味的な制作であればE1(12W)で十分な性能が得られます。一方、切断量が多い小規模事業や、金属小物までまとめて1台で対応したい場合は、E1 Pro Dualのようなハイパワーかつデュアルレーザーのモデルがワークフローをシンプルにしてくれます。
コストパフォーマンスの観点では、E1(12W)は必要十分な出力とデュアルレーザー構成をバランスよく備えたエントリーモデルとして、初期投資を抑えたい方に向いています。E1 Pro(21W)は厚物切断や高速加工など「できることの幅」を広げたい方に適した、ワンランク上の選択肢です。
どのモデルを選ぶべきか|タイプ別ガイド
初心者の方には
密閉型でクラス1安全基準に対応したE1(12Wダイオード+3W赤外線)。無料ソフト「Sculpfun Space」で開封後すぐに彫刻を始められます。
ハンドメイド作家・クリエイターの方には
木材・レザー・アクリルに加え、時々金属アクセサリーにも挑戦したい方はデュアルレーザー搭載モデルへ。1台で素材の幅が広がります。
小規模事業者の方には
受注制作やノベルティ制作にはE1 Pro Dual(21W+3W赤外線)。厚物の1パス切断と内蔵HDカメラによるバッチ彫刻で効率化できます。
上級者・高い生産性を求める方には
厚物切断や高速彫刻を重視するならE1 Pro(21W)。LightBurnなど高度なソフトとの互換性でワークフローを細かく調整できます。
対応素材一覧
E1シリーズは350種類以上の素材に対応するとされ、幅広いクリエイティブ用途をカバーします。
| 素材カテゴリ | 主な素材例 | 対応レーザー |
|---|---|---|
| 木材 | 木材、MDF、合板、竹 | ダイオードレーザー |
| レザー・布・紙 | 本革、フェルト、布地、紙 | ダイオードレーザー |
| アクリル | 濃色・不透明アクリル | ダイオードレーザー |
| 石材・ガラス・セラミック | 石、セラミック、ガラス | ダイオードレーザー |
| 金属・貴金属 | ステンレス鋼、アルミニウム、金、銀、プラチナ、真鍮、コーティング金属 | 3W赤外線レーザー(デュアルモデル) |
| プラスチック・その他 | プラスチック、アクリル(透明系含む) | 3W赤外線レーザー(デュアルモデル) |
木材・レザー・アクリルなど日常的な素材はダイオードレーザーが得意とする領域で、金属やジュエリーなど精密な刻印が求められる素材は赤外線レーザーの守備範囲です。両方を1台でカバーできる点が、デュアルレーザーモデルの大きな強みです。
E1シリーズで、あなたのアイデアをかたちにする
木材の名入れギフトから、金属アクセサリーへの精密な刻印まで。SCULPFUN E1シリーズは、密閉型のクラス1設計による安心感と、350種類以上の素材に対応する柔軟性を兼ね備えたデスクトップレーザー彫刻機です。
「まずは木材・レザー中心に始めたい」という方はE1(12W)から、「金属刻印や厚物切断まで見据えたい」という方はE1 Pro Dual(21W+3W赤外線)から検討してみてください。それぞれの製品ページでは、詳細な仕様やユーザーガイド、対応ソフトウェアの情報も確認いただけます。
よくある質問
Q. 初心者でも使えますか?
はい、E1シリーズは初心者から経験豊富なメイカーまで扱いやすいように設計されています。一体型の密閉ボディと、初心者向けの無料ソフトウェア「Sculpfun Space」、直感的なワークフローにより、開封後すぐに最初の作品づくりに取りかかれます。
Q. 木材と金属の両方に使えますか?
ダイオードレーザーのみのモデル(E1/E1 Pro)は木材・レザー・アクリルなどが中心で、コーティングされた金属には対応しますが、無垢の金属や貴金属への刻印には赤外線レーザーが必要です。3W赤外線レーザーを搭載したデュアルモデル(E1 Dual/E1 Pro Dual)であれば、ステンレス鋼、アルミニウム、金、銀、プラチナなどへの精密彫刻も1台で行えます。
Q. E1とE1 Proの違いは何ですか?
最も大きな違いはダイオードレーザーの出力です。E1は12W、E1 Proは21Wで、E1 Proのほうが厚みのある木材を1回のパスで切断でき、加工効率に優れます。一方でE1のレーザースポットはやや小さく、繊細な線画彫刻に向いています。赤外線レーザーの精度や作業エリアなど、その他の基本スペックは両モデルで共通です。
Q. どんなソフトウェアが使えますか?
E1シリーズは、無料で初心者にも扱いやすい「SCULPFUN Space」に加え、より高度な編集や制御が可能な「LightBurn」、Windows専用の「LaserGRBL」に対応しています。Windows・macOS・Android・iOSなど、幅広い環境から利用できます。
Q. 安全面はどうなっていますか?
E1シリーズは完全密閉型のクラス1レーザーシステムを採用しています。保護カバーがレーザー光を大幅に遮断するほか、蓋を開けると自動でレーザーが停止する仕組み、非常停止ボタン、内蔵の排気システムを備えており、自宅やアトリエなど屋内での日常的な使用を想定した安全設計になっています。



